これからお話するのは、クラフトビール初心者の方や、飲んだことないけどちょっと気になってる方に向けた、詳しいことはわからないけど、「なんか、ええかんじ」と思えるような、クラフトビールの楽しみ方についてのお話です。AREA2470にて日々ビール造りに奮闘する、しがないビール職人がお届けします。
さて、「ビール」と聞いてイメージするのは、どんなものでしょうか。
おそらく多くの方が、大手メーカーのドライなビールを想像すると思います。ジョッキ片手にゴクゴクと喉を通り抜ける。たまりませんよね。実は、皆さんがイメージするこの黄金色ゴクゴクビールは、ほぼ全て「ピルスナー」という種類のビールなんです。
この世界には150を超えるビールの種類が存在しているというのに、日本で飲まれているビールのほとんどは、「ほんの1種類だけ」なのです。なんか、もったいなく感じませんか?
そんな、〝広い〟のに〝せまい〟ビールの世界を自由自在に飛び回るのがクラフトビールなのです!
まずは、ビールの種類のことを「ビアスタイル」といいます。製法や原料の違いによって多種多様なビアスタイルが生まれました。
たとえば、ベルギーの農村で農作業中の癒しとして親しまれた「セゾン」は、軽い口当たりをフルーティなアロマが特徴。パブの定番黒ビール「スタウト」は、18世紀のアイルランドでギネスビールが開発しました。イギリス植民地時代、インドへの航海中にビールが腐敗することを防ぐため大量のホップを使用した「IPA」は、その強烈な苦味で、アメリカ西海岸から一大ムーブメントを巻き起こしました。
あらゆる国の文化、食材、気候、人。すべてが異なる空間で、それぞれのビールが生まれました。そしてビールは独自の進化を遂げ、今我々のもとへ届けられます。
クラフトビールは、そんな数あるビアスタイルを自由に巡り、それぞれの個性を楽しむことができます。
この「選ぶことの楽しさ」こそが、クラフトビールの楽しさなのです。
推しのビール屋さんを見つけたり、ビアフェスに足を運んでみたり、ひとりで考え事をしながら飲むのもたまには良いけど、あーだこーだ言いながら、みんなでワイワイ飲むのがやっぱり楽しい。お気に入りのビールを見つけたら、それを皆に自慢しましょう。
素敵な出会いがありますように。
Have a good DAY ! Have a good BEER !
クラウドファンディングにて
セット販売中!
Derailleur Brew Worksブルワーおすすめ
ビール6本セット
●西成ライオットエール
スタイル: American Pale Ale ABV:5 IBU:30 SRM:9
●MATALEON
スタイル:Oat Cream IPA ABV:7 IBU:70 SRM:8
●きみのわかなのわなかもね
スタイル:Yuzu Sour IPA ABV:4 IBU:6 SRM:4
●LOCK UP DOG DIAMOND
スタイル:DDH NE IPA ABV:7 IBU:30 SRM:12
●MINT BLUE LINE SWINGER
スタイル:Mint Kolsch ABV:5 IBU:23 SRM:3
●HzMQL
スタイル:Makgeolli Sour NEIPA ABV:6 IBU:0 SRM:5
〈〈 DBWブルワーおきよし侍による、ちょこっとビール用語解説 〉〉
—ABVとは?
Alchol By Volume の略で、アルコール度数を示しています。
ABVの幅は広く、4%ほどの軽めなセッションIPAもあれば、7%を超えるDouble IPAのようなガツンと強めのスタイルもあります。
—IBUとは?
International Bitterness Units
の略で、日本語訳では国際苦味単位と言います。要するに、そのビールがどれだけ苦いのかを教えてくれています。ちなみに西成ライオットエールのIBUは30。ほろ苦い味わいです。
ただ、苦味の感じ方にも個人差があります。あくまでも目安として参考にしてください。
—SRMとは?
Standard Reference Method の略で、ビールの色度を数値化したものです。数値が低ければ薄い色、高ければ濃色になります。ヴァイツェンやピルスナーは2~4ほど、濃色麦芽を使用したスタウトやポーターは20以上にもなります。ちなみに西成ライオットエールのSRMは9です。SRMが高いビールは、より麦芽の重みを感じれるビールが多い傾向にあります。